投稿日時:2019/3/16
市立南中学校卒業証書授与式
平成31年3月15日(金)
本日は、市内全中学校において卒業証書授与式が挙行されました。私は、第37回南中学校を卒業される121名の皆さんに、そして通算5,317名に上る卒業生に、誠におめでとうと祝辞を申し上げました。なお、ご列席の保護者の皆様方に心からお祝いを申し上げます。たくましく成長されたお子様の晴れの姿に、お喜びもひとしおのことと存じます。また、今日までの三年間、生徒達の教育に全力で取り組んでこられ吉野校長先生をはじめ諸先生方にも、深く敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
思い起こせば、皆さんが生まれた平成十五年は、日本の小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星「イトカワ」に向けて、内之浦宇宙観測所から打ち上げられた、日本が宇宙の起源にせまる歴史的な第一歩を踏み出した年でした。はやぶさの使命は、世界で初めて地球の重力圏外にある天体に到着してサンプルの採集に成功することでした。2592日間、約7年の歳月をかけて地球と小惑星「イ
トカワ」の間を、距離にして約60億キロメ-トルを旅した「はやぶさ」は、小惑星「イトカワ」の砂が入っているかもしれないカプセルを地球に届けた後、大気圏で燃え尽き日本中で多くの感動を呼び映画の題材にもなったと記憶しております。エンジントラブルや通信不能など数多くの困難に見舞われながらも、「はやぶさ」を支え乗り越えてきたプロジェクトチ-ムのメンバ-の「諦めず、仲間の力を信じて前に進む」姿を忘れることはできません。卒業生の皆さんの胸中にも、南中学校で大切な仲間と過ごした日々、たくさんの思い出がよみがえっていることと思います。毎日の学習や生活の中での新たな発見、生徒会活動や運動会、部活動などで発揮した頑張り、そしてこの三年間をともに過ごした先生方や友達との多くの出来事が思い出され、さぞ感慨深いことと思います。この大切な思い出は、皆さんのこれからの人生にとって、何ものにも代えがたい宝物になると思います。
明日から皆さんは、自ら志し自ら選択した進路に向かって、希望と自信と一抹の不安をもって進んでいくことになりますが、皆さんには、何者にも勝る若さがあります。みずみずしく多感なこの青年期に、豊かな人間性をはぐくみ、他者への思いやりやいたわりの心を忘れず、将来の成功を信じてさらなる努力と精進を重ねることが、前進する第一歩と思います。しかし、皆さんの進む道は、必ずしも平坦であるとは限りません。苦しい時こそ、決してくじけることのないよう意思を強く持ち、自分をしっかり見つめ支えてくれる家族や友がいることを忘れず、道を切り拓いて行かれることを望みます。どうか卒業生の皆さん、どんな時も夢と希望を持ち、そして自分は南中学校の卒業生です、との誇りを持ってこれからの人生を歩んで頂きたいと思います。
皆さんが学生生活を過ごされたこの白岡市が、市民の皆様に住んでよかった、これからも住み続けたいと誇りに思っていただけるような魅力あふれる市となりますよう全力で取り組んでまいります。是非、皆さんも若い斬新な発想とアイディアで、新しいまちづくりにご協力をお願い致します。大きな夢と希望を頂いて船出される卒業生の皆さんの人生航路が、順風満帆で幸せが多く訪れることをご祈念申し上げますとともに、ご列席の皆様方のご健康とご多幸、さらには南中学校の限りないご発展をお祈り申し上げます。